「ホワイティ・バルガー」の名で知られるジェームズ・ジョセフ・バルジャー・ジュニアは、武装強盗とトラック・ハイジャックの罪で刑務所に送られた。
マインド・コントロール・プログラムを開発しようとする試みの中で、CIAはMK-ULTRAとして知られるようになったものを開発した。
1950年代から60年代にかけて、中央情報局(CIA)は、薬物によって人をマインドコントロールする方法を学ぶことに基づいて、多くの実験を行った。
CIAのマインドコントロールというと陰謀論のように聞こえるが、CIAは実際にマインドコントロールを行おうとしていたのだ。
MK-ULTRAの調査に何年も費やしたスティーブン・キンザーは、電気ショック療法から心理的拷問、さらには薬物投与に至るまで、人々の精神をコントロールするためにあらゆる実験を行ったシドニー・ゴットリーブという化学者の仕事を調査してきたとNPRに語った。
「ゴットリーブは人々の心を支配する方法を作りたかった。」
「まず、既存の心を吹き飛ばす必要があった。第二に、その結果生じた空白に新しい心を挿入する方法を見つけなければならなかった。2つ目についてはあまりうまくいかなかったが、彼は1つ目については多くのことをやってのけた。」
犯罪組織のボスは16年以上逃亡した後、2011年に逮捕されたが、それ以前から彼は危険な実験の一端を担っていた(米国連邦保安局)。MK-ULTRAの被験者はさまざまで、精神に変化をもたらす薬物を投与されることを知らなかった患者もいれば、医療実験の一部と告げられた囚人もいた。
1956年に武装強盗とトラック・ハイジャックの罪で刑務所に送られたジェームズ・ジョセフ・バルジャー・ジュニア、通称 「ホワイティー・バルジャー 」という犯罪組織のボスも、ボランティアの一人だった。
他の18人の受刑者とともに実験に志願した彼は、統合失調症の治療法を見つける試みであり、その見返りとして減刑されると聞かされた。
しかし、毎日LSDを投与されていたことから、彼はすぐに、自分が受けているのは何かの治療法を見つけるためではないことに気づいた。
その代わり、LSDの長期服用が人々にどのような影響を及ぼすかを調べるための実験であり、バルジャーはその実験によって正気を失うような感覚を味わったと語っている。
CIAのマインドコントロール実験MK-ULTRAの被験者の一人であった50年代の「ホワイティ」・バルジャー(連邦刑務所局)
バルジャーは結局、「LSDに対する病的な恐怖心」を抱くようになり、これ以上薬物を摂取すれば「限界を超えることになる」と恐れ、「悪夢のような」体験で「狂気の淵まで」連れて行かれたと書いている。
刑期短縮と引き換えにこの実験に参加した彼は、この実験の影響を誰かに話したら、自分が刑務所を出られなくなるのではないかと恐れるようになった。
彼は、もし『声が聞こえる』とか、薬物が彼の精神に与えている他のさまざまな影響について話したら、『永遠に投獄される』のではないかと恐れ、犯罪組織のボスは、LSDプログラムを運営している医師を『現代のメンゲレ博士』に例えた。
出所後、バルジャーは悪名高い犯罪組織のボスとなり、FBIの情報提供者となり、その後16年間逃亡生活を送ったが、2011年に81歳で逮捕され、ゆすり、恐喝、麻薬の流通、マネーロンダリングの共謀など19件の殺人容疑で裁判にかけられた。
一方、ゴットリーブは最終的にマインドコントロールは不可能だという結論に達し、人々の精神を破壊するために密かに薬物を投与することから、CIA諜報員が使用できる毒薬や小道具の研究に切り替えた。
2025年5月4日、Lad Bible
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